鍼灸ボランティアレポート No.4

2011.03.26

今日は、福島市にある福島県立福島高校の体育館で、地震や津波、放射能から避難されてきた方および高校の職員を対象としたボランティアマッサージを行ってきました。我々が入るのは今日が初日でしたが、火曜日から盲学校の理療科教員が公務員の業務として理療施術を行っていたので、そのノウハウを流用させて頂き、大変スムーズに進めることが出来ました。

今日参加してくれたのは私の他に、二本松市と郡山市を中心に訪問リハビリマッサージをされている加藤絵里香先生(当院非常勤スタッフも兼務)、福島市の老人介護施設で機能訓練指導員をされている和田文彦先生の二名。二人とも盲学校で共に勉強した仲間です。休みの日にも関わらず、私の呼びかけに応じてくれて本当に感謝です。私一人では何も出来ませんでした。人と人のつながりはやがて大きな輪を結ぶ。大事にしていきたいです。

午前中2時間で計18人の施術を行いました。次々と予約が入るので、やっぱり皆さん疲れていらっしゃるんだなぁと改めて感じました。しかし、皆さん思いの他明るいんです。勿論、私は一部しか見ていないので、避難所すべてがそうだとは言いませんが、悪い雰囲気は全然感じませんでした。子供たちは楽しく遊んでいるし、大人もそれぞれ役割分担し、自分にできることをして共同生活を送っているようです。素晴らしいと思います。

施術中何人かの方に、被災した時の状況をお聞きしました。想像を絶する話ばかり・・・。津波から車で逃げている途中で車ごと波にのまれ、窓ガラスが割れて外に放り出され水から頭だけ出ている状態で浮いているところを助られたという方もいました。一緒に逃げた奥様は、波に流され行方不明だということです…。他にも近所の高齢者を助けることが出来なかったと悔やむ方、家も流されローンだけが残り、これからの生活を案じる方など、私も被災者だなどと口が裂けても言えないような話ばかりでした・・・。

そんな方々に、私ができるのはマッサージぐらいのものです。少しでも心休まる時間をご提供できればと思います。人間が生きていくには、少しくらい現実逃避する時間が必要です。心を込めて「手当て」をしたいと思います。

明日も午前10時から正午まで福島高校でボランティアマッサージをする予定です。明日はもう一人助っ人の先生が増えるので、私を含め4人で施術を行います。今日以上にたくさんの方を癒してあげられるように、精一杯頑張りたいと思います。

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